食道裂孔ヘルニア：胸やけ、胸のつまり、げっぷ、喉の違和感がありましたらご相談ください

食道裂孔ヘルニア

肺や心臓がある胸腔と、胃や腸のある腹腔は横隔膜という筋肉によって隔てられています。横隔膜が規則的に動くことで肺に空気が出入りして呼吸がコントロールされています。食道は腹部にある胃に飲食物を届ける役割を担っているため、横隔膜には食道が通る裂孔があります。これが食道裂孔です。食道裂孔から胃の一部が上の胸腔部分にはみ出している状態が食道裂孔ヘルニアです。

主な症状：無症状のことが多いですが、食道裂孔ヘルニアがあると胃酸などの胃の内容物が食道に逆流しやすくなるため、逆流性食道炎を起こすことがあります。逆流性食道炎になると、胸やけ、胸のつまり、げっぷ、すっぱいものが上がってくる、胸痛、胸の詰まり感、喉の違和感・痛み、咳、声がれなどの症状が出現します。

治療：症状に合わせた薬物療法と生活習慣の改善を中心に行います。逆流性食道炎の症状が出現したときには、胃薬(過剰な胃酸分泌を抑えます)を内服します。症状が重い場合は腹腔鏡による手術も検討します。